
書籍、三枝匡、伊丹敬之著「「日本の経営」を創る」(日本経済新聞出版社:2008年11月)
を再読することが日課になっている私ですが(って、それほど真剣に再読しているわけではないのですが・・・)、伊丹敬之氏が主張する「日本的経営に関する3つの原理」は、興味深い点が多いようですので、ちょっと覚書としてリストしておきたいと思います。
それぞれの原理に関しては、簡単な説明はありますが、それぞれが独立した書籍になっていますから、興味があれば詳細を知ることができそうです。ちょっと気になるのは、下記リスト中、文庫本である「人本主義企業」は既に絶版となっていて、購入できそうにないことかな・・・
出典:三枝匡、伊丹敬之著「「日本の経営」を創る」(日本経済新聞出版社:2008年11月)、p.155
2009年よりも2010年、さらに不況が浸透し、それこそこれからが日本企業にとっての正念場といった噂もあり、本格的に「これからのあるべき日本企業像」を持っておくことは、コンサルタントにとっては損はないようですけど・・・
知識
伊丹敬之, 日本的経営
先日、本ブログの投稿記事、「三枝匡氏と伊丹敬之氏のやり取りが面白い!「日本の経営」を創る」でご紹介した三枝匡、伊丹敬之著「「日本の経営」を創る」(日本経済新聞出版社:2008年11月)
を読了しました。ちょっと後半の人事精度に関する記述が、前半に比べて私にとっては迫力に欠けたかな。また、三枝氏の経験談が長過ぎるようにも感じましたが・・・
先日の投稿記事でも触れましたが、各章に関して吟味してみたいと考えていますが、著者である三枝氏は、以前ボストンコンサルティンググループ(BCG)に所属されていたということもあって、書籍のあっちこっちにコンサルタントに関しての意見もあり、とっても楽しい・・・当然、コンサルタントにとっては手厳しい御意見もありますよ。
世の中のコンサルタントで腕のいい人は誰だって、雇われた相手の会社から排除されたという痛い失敗は必ず経験しているはずです。格好悪いから黙っているだけで(笑)。それで腕を上げていくのがコンサルタントだとか事業再生請負人の必須条件ですから。俺はそんな惨めなことは経験していないという人は、まともな勝負をしていないで迎合したやり方でずっとすませてきたか、リスクのある難しい仕事を初めから避けてきた人だと思います。(p.286)
最近、「優秀だ」と主張されて契約した派遣コンサルタントがいるのですが、どうも私の感じとしてしっくりこない・・・つまり、主張されたほど優秀だと感じないわけです。本人には、「あなたは、修羅場を通っていない感じがするんだけど・・・」と意見したのですが、どうも私が言っていることが理解できないようでして。それでもプロジェクトを任せれば、それなりに顧客満足も得ているし、それなりに完了できるのですが・・・どうも「深さ」が感じられない。その場その場で、お客様からの満足度は得られるのですが、2年後、3年後には、その効果が薄れて、まったく記憶から無くなってしまうような危機感があるわけです。
一方で、私と10年以上付き合っているコンサルタントはというと・・・一人は、お客から「英語ができないし、グローバルのプロジェクトをリードできると感じられない。交代して欲しい」とお客から言われた経験があるし、一人は、「まったくやっていることがちぐはぐで、ついていけない・・・」と主張されたことがあるし、一人は、「コンサルタントの経験がないんじゃないの?もっと経験のあるコンサルタントに交代して欲しい」と言われているし・・・更に、「お前のところのコンサルタントは、意見するにも大人の対応じゃないし、強引過ぎる。もっと、我々の状況をしっかり把握して対処するようでないと・・・」と言われるし、「全てが喧嘩ごしで、意見を変えない」なんて言われたコンサルタントがいるし。文章だけでは感じ取ることができませんが、その場その場では、嫌というほど修羅場を経験したコンサルタントばかりです。
今や相手の会社から御指名を受けるほど優秀で、5年や6年も長きに渡って付き合っているお客様が存在している(以前はクレームの嵐だったお客でさえも!)。ただ、昔はそりゃ~ひどかったね~プロジェクトを担当させれば、何かしらのクレームがあった、というのが事実だね。何か懐かしい・・・そうしたコンサルタントを引き連れて、コンサルタントの代表です、なんて振る舞っていた私に対しても、「何を教育してんだ?まったく理解できないね・・・」なんてクレームを頂いたりして。その場その場では、ベストのコンサルテーションだったと信じていますが、結構苦労しているね。
三枝氏が主張する「世の中のコンサルタントで腕のいい人は誰だって、雇われた相手の会社から排除されたという痛い失敗は必ず経験している」というのは、経験として身近に感じられます。
三枝氏の主張する「良いコンサルタントの必須条件」は、満たしているということになるのかな。
経験談
プロフェッショナル, 三枝匡, 伊丹敬之

以前、本ブログの投稿記事、「日本的経営を再考するかな!?」でご紹介した三枝匡、伊丹敬之著「「日本の経営」を創る」(日本経済新聞出版社:2008年11月)
を早速購入。ほぼ半分を読了しましたが、予想以上に面白い!購入前は、「学者と経営者・・・言いたいことを言い合って、な~んにも結論が出ないよな、きっと!」なんて考えていたのですが、その対談はかなり私にとっては興味深い内容です。
(ちょっとは、コンサルタントらしい書籍を御紹介しないとね・・・)
特に、「アメリカ流経営」に関する掛け合いは、私も7年もアメリカ在住でコンサルタントをやっていましたから、書籍内で語られる数々の経験談が「そうそう!そうなんだよね~」と私に対しては説得力がある!ただどうなんでしょう・・・アメリカでの経験がない方々やアメリカ人やアメリカの企業での仕事経験がない方々には、ちょっとだらだらと会話しているように見えてしまうかもしれませんね。
第1章 アメリカ流経営、九つの弱み
第2章 「日本的経営」も威張れたものではない
第3章 論理化する力・具体化する力
第4章 日本における「経営の原理」
第5章 「創って、作って、売る」サイクルの原理
第6章 人の心を動かす戦略
第7章 事業の再生、大組織の改革
第8章 抵抗勢力との闘い
第9章 失われてきた経営者育成の場
第10章 今、求められる経営者人材
上記が目次ですが、どうやら各章毎に吟味する必要がありそうです。少なくとも私にとっては!また、本書では、三枝氏や伊丹氏がこれまで執筆した書籍に関する背景も記述されていて、他の書籍も読んでみたくなります。
「今時」のコンサルタントにとって、必読の書かもしれません。
書籍紹介
三枝匡, 伊丹敬之, 日本的経営
「派遣切り」とか「金融大恐慌」とか・・・ちょっと暗い話が多いですね。いろいろと著名人の方々のブログも賑わっているようです。「日本的経営が崩れ去り、アメリカ的経営に追随した結果で、以前から日本の企業は窮地に追い込まれる、と私は以前から主張してきた」なんてことを平気で公開していらっしゃるコンサルタントもいますね~どなたかを指摘するのは、本ブログの目的ではありませんから、特別に指摘をすることはしませんが。ただ・・・
そりゃちょっと違うんじゃないの!?と感じてしまうのは私だけ!?少なくとも、我々コンサルタントは、いわゆる「日本的経営」に反発して、一般企業に就職することなく、あるいは一般企業から転職して、コンサルタントを目指した方が多いと思うのですが。そういう意味では、コンサルタントが、以前の「日本的経営」から「アメリカ的経営」への移行を批判するのは、ちょっと御門違いといった感がありますが。
改めて、公開しておきますと、私は「日本的経営」に浸ることに反発して、コンサルタントになりました!生涯アメリカで暮らそうと決意して渡米もしました。そうした「日本的経営」に反発した経緯に関しては、まったく後悔はしていないのですが、上記のような「移行期」に、現役コンサルタントであるわけですから、自分なりに今の日本企業の経営に関する方向性は、明確に描けるようにしておかないとね。
そもそも「日本的経営」とは、「ジェームス・C.・アベグレン::James C. Abegglen[1]」というアメリカの経営コンサルタントがその著書で、日本の経営を欧米に紹介したのが始まり、とされているんです。特に、以下の3点を「日本的経営の3種の神器」とか称して。
- 終身雇用
- 年功序列
- 企業内労働組合
アメリカに追い付け、追い越せの時代であれば、こうした「日本的経営」も良かったんですけどね。どうも、上記のシステムの中には、敗者復活の場が無いわけです。また、アメリカンドリームのようなチャンスもなかった・・・確かに安定した生活は、保障されていたのでしょうけど。
さてさて、ちょっとこの時代、「日本的経営」を再考でもしてみようかな、なんて考えているんです。「古き良き時代」って本当にあったのでしょうか。私は、今だ現役コンサルタントですから、今更「日本的経営」に逆戻りはしたくない!何か新しい日本らしいやり方があるはず!?ですから。
「日本的経営」を勉強するために、ちょっと文献リストを掲載しておきましょう。特に、最初の2冊は必読書!?ですね。
リストの3つ目が最も新しい「日本的経営」に関する文献かな。どうやら、対談集のようになっているようなので読み易いかもしれませんね。新たな「日本的経営」を総括する前に、以前から語られれている「古き良き時代」を理解する必要がありそうです。
脚注:[1]
アベグレン,ジェームス・C.(Abegglen,James C.)
1925年生まれ。シカゴ大学在学中に海兵隊に入隊して日本語を学んだのち従軍。終戦後、アメリカ戦略爆撃調査団の一員として初来日。その後シカゴ大学に戻って人類学と臨床心理学の博士号を取得。フォード財団の研究員となり、ハーバード大学でライシャワー教授らに師事したのち55年に再来日。このとき日本各地の工場を訪問し、日本企業の経営を調査した結果をまとめたのが本書である。59年に経営コンサルティング業界へ転じ、アーサー・D・リトル、マッキンゼーなどを経て、65年ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の設立に参加。BCGでは主に日本事業を担当し、日本支社初代代表をつとめる。パリ事務所の責任者になって日本を離れた時期もあるが、82年からは日本に住みつづけ、コンサルティング会社を経営するとともに、上智大学で教鞭をとった。97年には日本国籍を取得。東京都在住
脚注:[2]
三枝匡(サエグサタダシ)
(株)ミスミグループ本社代表取締役会長・CEO。1967年一橋大学経済学部卒業。三井石油化学を経てボストン・コンサルティング・グループ勤務。75年スタンフォード大学経営学修士(MBA)取得。30代から経営の実践に転じ、赤字会社再建やベンチャー投資など3社の代表取締役を歴任。86年株式会社三枝匡事務所を設立し、企業再生活動に当たる。2002年株式会社ミスミグループ本社社長・CEOに就任。2008年より現職。1991年~2007年の間に計7年間、一橋大学の大学院客員教授などを歴任
脚注:[3]
伊丹敬之(イタミヒロユキ)
東京理科大学総合科学技術経営研究科教授。1969年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。72年カーネギーメロン大学経営大学院博士課程修了、Ph.D.。その後一橋大学商学部で教鞭をとり、85年教授。この間スタンフォード大学客員准教授等を務める。経済産業省等の審議会委員など多数歴任。2005年紫綬褒章を受章。2008年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
書籍リスト, 知識
ジェームス・C.・アベグレン, 三枝匡, 伊丹敬之, 日本的経営
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