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ハイエク知識社会の自由主義

2009年03月01日

ハイエク知識社会の自由主義ハイエク知識社会の自由主義サポート最近、個人的に注目している池田信夫氏の池田信夫著「ハイエク知識社会の自由主義」(PHP新書:2008年9月)ハイエクサポートを読了。「知識社会」こそ我々コンサルタントが注視すべき内容だ、といった理由で読み始めたという表向きの理由がありますが、本音は、「あまりにも経済に無頓着だった・・・」ってところかな。

池田信夫氏御本人のブログである「池田信夫 blog」は、投稿記事を読んでいると本当に「強気」で、上から目線での表現方法が何とも違和感があると共に、コメントにおいては、何とも賛否両論の意見が多くて・・・とてもじゃないけど、池田氏の書籍何て読む気がしなかったのですが。挙句の果てに、「池田信夫 blog::金融工学は専門家だけにまかせるにはあまりにも重要だ」の冒頭に「当ブログ(池田信夫 blog)は、経産省やNHKなどから「有害サイト」指定を受けて見られなくなっている」なんて記述があって、ちょっとその思想に不安があったのですが。

ただ、投稿記事に対する御自身のコメントを読んでみると、何とも想像しがたいような辛口でいて人間味のある表現に激変している・・・投稿記事の表現方法とコメントでの表現方法を効果的!?に変更していらっしゃる!更に、「フリードリヒ・ハイエク::Friedrich August von Hayek」に関しては、絶賛していて研究を積み上げているように感じられました。

どうせ経済学をやるなら、ちょっとでも興味が湧いた池田氏の著書でも読んでみようかと考えたわけです。そして・・・池田氏が、著者の冒頭で以下のように記述しています。

ハイエクの本は、よくも悪くも専門的な経済学や法学の本ではないので、文体は平易であり、基本的な発想を理解すれば、あとはその論理的な展開として素直に読める。本書の読者が、ひとりでもハイエクの本を読んでみようという気になれば、本書の役割は達成される。(p.8)

あちゃ~私のような「浅知恵」のコンサルタントが、この新書を読んでもうちょっとハイエクを勉強してみたいと感じてしまったから、この新書の目的は達成されてしまった、ということになるんですよね!

とにかくこの新書、池田氏のブログからは想像できないほど平易に書かれている!経済学に関する古典を読まずとも、ハイエク周辺の思想の流れは大まかですが掴むことができます。ちょっと、経済学に関するありとあらゆる著名人が登場するので、それだけでもかなり勉強になりますが、興味がないとまったくチンプンカンプンになるかも。

フリードリヒ・ハイエクは、経済学上は「オーストリア学派」だそうですが、何と近代経営学の父と呼ばれるピーター・ドラッカーもオーストリアがベースです。しかも、同じような時代に生きている!「これも何かの縁」なんて変な感動があって。両者共に「反ケインズ」を主張しているし、「人間中心」の思想のようだし。本当に興味津々です。

良い刺激を頂いたような、最近には珍しく「勉強意欲」を掻き立ててくれた一冊ですね。

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カール・マルクスに立ち返る・・・かも!?

2009年02月02日

雑誌「文藝春秋(2008年12月号)」に、「立花隆 vs 佐藤優 21世紀図書館必読200冊」という特集がありました(って、遅いか・・・)。特集は、対談形式で「21世紀を生き抜くための教養書100冊」をそれぞれが選定したそうです。

立花氏に関しては、以前から興味がありましたから、無条件でリストを確認しましたが、この特集記事で、初めて佐藤優氏に触れ、ちょっと興味が湧いたかな・・・特に、特集の教養書リストは以下の基準で抽出しているそうです。

年齢は40歳から50歳ぐらいで、「教育」の現場に携わる人を思い浮かべて100冊リストを作りました。「教育」というのは学校教育だけではなく企業や役所での教育を含みます。(中略)念力を入れれば端から端まで全部読み通せる本を基準にしました。(p.160)

お”~まさに私向けの教養書100冊!(って、そうでもないかな・・・)立花氏にしては、かなり一般的にしたと感じられる(通常は、かなり偏っている、と私は感じていますので・・・)リストに加えて、佐藤氏の明確な理由付けによるリストがあって、かなり興味深いのですが、対談の中で「マルクスの立ち返れ」という小見出しがあってかなり興味深い・・・

立花氏も佐藤氏も「社会資本主義理論を説いたマルクスはいらない」と主張していますが、資本論に関しては両者共に推奨しています。

(中略)「資本論」は資本主義の根本、たとえば商品同士の交換から貨幣を媒介とした経済になり、貨幣さえあれば欲望は充足できますよ、しかし貨幣が自己増殖していくととんでもない地獄絵が待っていますよ、ということを示している。サブプライムローン問題は、複雑な金融工学に基づく証券化商品を媒介にして、マネーの暴走を生み出しました。人間が貨幣を管理、統合することなんかできない。資本主義はつねに暴走の危険にさらされている、とマルクスはそう見抜いていたんです。(佐藤氏)

上記の会話を受けて、立花氏が解答しますが、「マルクスが言っていたことの相当部分は間違っていたけれど、「資本論」の一部分は再び蘇ってきて、学習しなおすべき側面があるかもしれない」としながら、更に解答は続きます。

アメリカのような、政府の市場介入を極端に嫌う国が、この事態を迎えて、公的資金の注入など全く逆のことをやっている。冷戦以後の市場原理主義、新自由主義の流れは、ここへきて、大きな転換点に差し掛かっているわけですね。(立花氏)

上記以降、新自由主義を知るための推薦図書が列記されていますが、それは、立花氏は、新自由主義を知る上で避けられないハイエク[1]とポパー[2]、さらに金融危機を見る上で面白いということでソロス[3]、佐藤氏はヒックス[4]をあげています・・・って、知らないよ、こんな人達・・・

残念!

脚注:[1]
フリードリヒ・アウグスト・フォン・ハイエク::Friedrich August von Hayek
オーストリア生まれの経済学者、哲学者。オーストリア学派の代表的学者の一人であり、経済学、政治哲学、法哲学、さらに心理学にまで渡る多岐な業績を残した。20世紀を代表するリバタリアニズム思想家。ノーベル経済学賞受賞。その思想は、後の英国のマーガレット・サッチャーや米国のロナルド・レーガンによる新保守主義・新自由主義の精神的支柱となった。

脚注:[2]
カール・ライムント・ポパー::Sir Karl Raimund Popper
オーストリア出身イギリスの哲学者。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授を歴任。社会哲学や政治哲学にも言及した。純粋な科学的言説の必要条件としての反証可能性を提唱した。精神分析やマルクス主義を批判。ウィーン学団には参加しなかったものの、その周辺で、反証主義的観点から論理実証主義を批判した。また、「開かれた社会」において全体主義を積極的に批判した。

脚注:[3]
ジョージ・ソロス::George Soros
ハンガリー・ブダペスト生まれのユダヤ系アメリカ人の投機家、株式投資家、慈善家、哲学者。ソロス・ファンド・マネージメント、Open Society Institute (en) の会長を務めるほか、外交問題評議会に身を置いていた時期もある。2006年の会社からのボーナスは、約8億4000万ドル(日本円にして約949億円)だった。

脚注:[4]
ジョン・リチャード・ヒックス::John Richard Hicks
英国の経済学者。経済学において最も重要かつ影響力のある経済学者の一人として名高い評価を受けている。現在のミクロ経済学・マクロ経済学の全域に貢献した。ケインズサーカスの関係者である。爵位を賜ったことと学問的業績に敬意を表して「ヒックス卿」や彼以降、経済学が非常に細分化されたために「最後の偉大な経済学者」・「最後の伝説」や経済学の中心が英国からアメリカに移ったことから「英国最後の大経済学者」などとも呼ばれる。1972年にケネス・アローとともにアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞を受賞した。東西問わず経済学者のなかで最も人気のある経済学者の一人。

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