池谷裕二氏に学べ!単純な脳、複雑な「私」
【追記】
世間は、脳科学ブーム!?なんでしょうかね!?TBS系で「Mr. Brain」という木村拓哉氏主演のテレビ番組が始まりましたね(って、私は初回の放送から真剣に観ていますが・・・)。内容はというと・・・まるで池谷氏の著書を参考にしているような内容で、読了後に見るとこれまで以上に面白いですよ。
ちょっと調べてみると、この番組の脳科学に関する監修は、泰羅雅登(たいらまさと)氏と記述されています。どうやら、日本大学総合科学研究所の日本大学医学部先端講座教授というのが肩書きのようですね。
【公開時、オリジナル投稿記事】
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国内ではありますが、出張が多い今日この頃。私個人は、2社、3社と1日でのクライアント訪問を実行しなければなりません・・・年齢的にとても辛くなってきましたが・・・ただ、クライアント間の移動は、私にとって大きな勉強時間になる!
先日も、名古屋出張。新幹線で1時間40分ほど。往復3時間は、たっぷりと移動時間ですから、じっくりと本を読むことができます。そして、久し振りに脳科学の本、池谷裕二[1]著「単純な脳、複雑な「私」」(朝日出版社:2009年5月)
を一気に読了。
長女が心理学系の大学の学部に入学してから、「長女に負けてはいけない」と何とも小さなきっかけから心理学の勉強を始めたのですが、選択した著書が悪かったのか、どうも心理学そのものが「オカルト的な統計学」といった感触しかなく、「これで心理学という学問が存在するのは如何なものか」なんて勝手に解釈していたのですが、そうした中、出会った脳科学が、科学的な根拠に基づいて、何とも素晴らしい世界を私にくれました!脳科学をベースにして、心理学を勉強し直すと、何ともオカルト的な心理学の世界が、実は脳科学ですっきりと解明できる!
前置きが長くなりましたが、私はこの池谷裕二氏を「天才じゃないかな・・・」なんて感じているわけで、私より若い方で今一番お会いしてみたい(というより、講義を聴いてみたい!)と感じている方です。「私は科学者です」としながらも、その話術、プレゼンテーションの構成、専門用語を高校生レベルに落としての解説・・・自分の専門を何とか万人に理解して欲しいといった意気込みが感じられる。
本書は、自らが卒業した高校の在学生へ向けた講義を収録しています。つまり、高校生に向けた脳科学の本!ただ、自ら「今までで一番好きな作品」と力説しているほど拘った内容になっています。次から次へと展開される脳科学の最先端の内容を本当に解り易く説明されています。
- 手を見れば、理系か文系か判別できる?
- ひらめきは寝て待て
- 決断した理由は、脳ではなく、身体が知っている
- 「心が痛む」ときは、脳でほんとに痛みを感じている
- 進化の過程で、動物のパーツを使い回してヒトが完成した
- 「君は30秒後にミスをする」
- 僕らにある「自由」は、自由意志ではなく自由否定だ
- ランダムなノイズから生み出される美しい秩序??創発
- 遺伝子は生命の「設計図」じゃない!
それとなく心理学や統計学の嘘を指摘しながら、脳科学の説明を加えて、「でも、結果としては正しいね・・・」といった展開もあり、納得させられる場面もいくつかあります。
我々コンサルタントは、本の内容を参考にしながら、池谷氏の「姿勢」を学ぶべきでしょう。科学者(つまり、世間一般では変わり者、と勝手に理解されている!?)が、どうやって社会に貢献すべきか。難しい内容を専門家に向けて難しく解説することは当然かもしれませんが、そうではなく、専門領域をいかに正しく、いかに簡単に、如何に正しく理解してもらうのかを細心の注意を払って限られた時間で実践していく・・・
私の池谷氏の脳科学ブームは、まだまだ終わりそうにありません。
脚注:[1]
池谷裕二(イケガヤユウジ)
1970年、静岡県藤枝市生まれ。薬学博士。現在、東京大学大学院薬学系研究科准教授。科学技術振興機構さきがけ研究員。堅実な実験と、斬新な視点に立った研究が国の内外を問わず、多くの人を惹きつけている屈指の脳研究者。記憶のメカニズム解明の一端として「脳の可塑性」に注目し、論文や学会に精力的に発表を続ける。2006年に日本薬理学会学術奨励賞と日本神経科学学会奨励賞、2008年には日本薬学会奨励賞と文部科学大臣表彰(若手科学者賞)を受賞。一方で、最新の科学的知見を一般にむけてわかりやすく解説する手腕は圧倒的な支持を集めている。主な著書に、「海馬」(糸井重里氏との共著、朝日出版社/新潮文庫)、「進化しすぎた脳」(朝日出版社/講談社ブルーバックス)、「ゆらぐ脳」(木村俊介氏との共著、文藝春秋)、「のうだま」(上大岡トメ氏との共著、幻冬舎)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



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